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2011年05月22日

道東北の近代建築(更新)

北海道文化財保護協会は、今年で50周年になります。
道東北の近代建築(更新)旧丹波屋旅館(中頓別町)国登録有形文化財/大正3年頃に建築の和館と昭和2年頃に増築した洋館からなる。和洋がコントラストをなし、飾り窓がアクセサリーとなっている。 北海道立根釧農業試験場農具庫(中標津町)国登録有形文化財/昭和3年に建築の旧農事試験場農具庫は、柱や窓等が白く、望楼が載る。同じ有形文化財の種苗倉庫と伝成館がある。 上川郡農作試験所事務所棟旭川市有形文化財/明治19年に農作試験所として建築され、のち樺戸監獄出張所、同22年には駅逓となる。寄棟に額縁窓の上川地方で最古の建物。 永専寺山門網走市有形文化財/明治45年に建築の旧網走監獄正門は、払下げられ山門となった。瓦屋根にアーチ型の出入り口とドーム型の番所が独創的。 東風連神社本殿(名寄市)戦後の昭和21年に神社の内陣として移設された奉安殿。各地に点在する奉安殿のなかでも、保存状態が良く、自然石の外観が美しい。 北大二風谷研究室・旧マンロー邸(平取町)国登録有形文化財/医師で人類学者のマンロー自身が設計した。昭和6年建築の洋館は、ギャンブレル屋根の最上階に出窓がつく。 士別市立博物館別館大正4年に建築され、町会議場や公民館としても使用されていた旧公会堂。平成元年に現在地に復元されて、美術館として利用される。 北海道集治監釧路分監本館標茶町有形文化財/明治19年の建築で、開拓初期に硫黄採掘や道路開削に当たる。ベランダ付きポーチにオシャレな窓で、現在は郷土館。 恵林館(下川町)昭和12年に建築された旧営林署庁舎は、切妻と寄棟を折中し、半円形のドーマ窓に上げ下げ窓と、ユニークで特徴的な意匠。 旧国鉄根北線越川橋梁(斜里町)国登録有形文化財/昭和15年、未成根北線に鉄筋を用いず、建設された。道内最大のコンクリート橋であったが、一部が撤去されて現在に残る。 大岬旧海軍望楼稚内市有形文化財/明治35年にバルチック艦隊の監視用に建設され、のち無線通信所となる。稚内市内で最古の建造物で、周辺にトーチカもある。 計根別第一飛行場掩体壕(別海町)旧日本軍の飛行機用の大型壕で、標津、中標津から別海にかけての広大な草地には、旧軍施設の跡が点在する。 奥行臼駅逓所(別海町)国指定史跡/明治43年に開設した駅逓所は廃止後も旅館として使用され、厩舎ほかも現存する。400点以上の貴重な資料が展示されている。 北海道家庭学校礼拝堂留岡幸助が遠軽町に設立した家庭学校社名淵分校の礼拝堂は、大正8年の建築。建物は十字形をなし、軟石の煙突がアクセントになっている。 旧士幌線第二音更川橋梁(上士幌町)ひがし大雪鉄道アーチ橋群のひとつで、昭和11年に建設された5連の第二音更川橋梁(下)と、同30年築の下の沢陸橋(上)とが美しく調和する。 鷲足商店(足寄町)昭和8年に建築された北海道らしいギャンブレル屋根にモルタルの看板建築という、当時の様式を伝えるモダンな造り。車庫兼居宅として使用された。 美和公民館(美幌町)旧美和南青年会館は、昭和初期の建築と思われるモルタルコンクリートの切妻造で、額縁窓に唐破風様の玄関が特徴的。 湧別町の煉瓦建造物群大正7年にレンガ工場が創建し、野幌からのレンガ職人が引き継いで、それは現在も形を変えて操業する。町内には、多くのレンガ建築が点在する。 ◆北海道文化財保護協会昭和24年1月26日に、法隆寺の金堂が炎上するという衝撃的な事件をきっかけに、翌同25年5月に「文化財保護法」が制定された。北海道でも、同28年に「北海道文化財保護条例」が施行され、当会設立の動きともなったが、この時は、設立を見ずに終わった。そうして文化財保護法施行10周年を契機に、再び協会設立の機運が高まると昭和36年3月21日に「北海道文化財保護協会」は設立した。文化財とは、建造物や史跡、遺跡、美術品、芸能、風習など、人間の精神的な働きの結果として生み出された有形・無形の文化的価値を有する文物、および名勝や天然記念物を云う。当会は、道内の文化財の保護とその啓蒙活動を行い、道民文化が向上することを目的としている。現在、道内の市町村では、146市町村が文化財保護条例を制定し(平成21年3月調査)、文化財の保護活動に努めている。 歴史的な価値が高い、美しくもあり、カッコ良くもある素適な建造物たち。地域にたたずむ余り知られていないものも選んでみました。写真・文 釣山史 文化財愛護シンボルマーク道東北の近代建築
第245回 道東北の歴史的建造物     北海道の歴史,北海道の文化,北海道文化財保護協会,http://turiyamafumi.kitaguni.tv/

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Posted by 釣山 史 at 15:37│Comments(0)古民家・古建築
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