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2010年11月04日

紋別の水産

現在の紋別の水産界の事情

 紋別のホタテとカニ 紋別はホタテのまちと云うけれど、産出量は全道でも7~8%でしかなく、青森ほか東北を含めた全国でみると、ほんの少しでしかない。しかして、白干しと云われる乾貝柱は、オホーツク沿岸にしかなく、中国向けを中心とした乾貝ホタテや玉冷(冷凍貝柱)の多くが紋別産である。 毛ガニのまちと云いがちであるが、全道での位置はこの程度であり、また一見、ズワイガニが突出しているようでも輸入には比べものにならず、むしろタラバガニが特徴的と云えよう。4年連続の輸入ガニ・日本一であったが、海外事情に左右される輸入物には、リスクがあり、本年は前年対比で約1/2の輸入量にとどまっている。 かっては全道に知られた高級魚のもんべつマガレイも、消費者の嗜好、流通・販売業者のニーズの変化などから価格が下落し、今や他のカレイよりも安くなってしまった。 ブランド魚・もんべつマガレイ 道内の主な水産都市の比較 紋別の漁獲量額は、全道で凡そ10番前後である。よって当地の特徴は、量額ではなく、むしろ漁業者の収入の高さにあり、また、まちの規模に比べて、一定規模の加工場数が多いことにある。これは漁業者の兼業が禁止され、漁業と商工業とが分離されながら共存共栄してきた結果であり、早くから大手資本が進出したことによる。 確かに、水産加工場の数と従業員数は漸減しているけれども、長引く景気の低迷の中では、むしろ安定しているとも云える。加工場は慢性的な人手不足にあるのが実態で、雇用確保のための通年雇用も、流氷のための冬期休漁があっては難しい。 紋別の水産加工場の推移 国内のすり身の生産量(社:日本冷凍食品協会)と紋別市の状況(市水産課)  当地はかっては、有数の焼竹輪や蒲鉾の生産地であったが、現在は、冷凍すり身の産出で全国の1/4~1/3を占める。この主原料であるスケソウの価格は、カニと同様に国際的な漁獲変動や為替の影響を強く受け、むしろ海外事情によって決定される。















































第215回 もんべつを代表するホタテ、カニ、カレイ      北海道の歴史,北海道の文化,北海道文化財保護協会,http://turiyamafumi.kitaguni.tv/

  

Posted by 釣山 史 at 20:59Comments(0)郷土の語り