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2009年04月06日

鴻之舞金山の機関車

鴻之舞金山のSLとDL機関車

左・鴻紋軌道/鴻之舞五十年史/昭和43年    右・馬での鉱石の運搬/倶知安内五号坑/北海道工業試験場報告第六拾號/昭和11年 





















 念願であった鴻之舞-紋別間約28㎞の「鴻紋軌道」は、昭和15年10月に着工されて同18年6月にようやく完成を見たが、それは結果、戦時対応のための鉱業所解体の転用資材を運搬するという皮肉なものとなり、それも戦後の昭和24年には廃止された。
 いっぽう昭和30年には鉱業所内の運搬用(輸車路)に新たな軌道が敷設され、鉱石はデイーゼル機関車で製錬所まで運ばれるようになった。
 この「鴻紋軌道」に使用された蒸気機関車は日立製作所笠戸工場製13トンの3両であったが、鴻紋軌道の廃線後の昭和26年9月に協三工業で改造され、十勝上川森林鉄道へ転用されて、同31年6月まで使用の後に廃車となった。
 そして戦後に鉱業所内で使用された協三工業製デイーゼル機関車マイニングロコ3006は、現在、「旧上藻別駅逓所」に展示されており、また、「雨宮21号」の動態保存を実現した丸瀬布の有志達が鴻之舞金山の閉山を聞き、鉱業所に払下げを申し出て、「丸瀬布森林公園いこいの森」にも同3005デイーゼル機関車、人車、鉱車、ミキサー車などが保存されている。


左/旧上藻別駅逓所           右/丸瀬布森林公園いこいの森


第119回 鴻之舞で使われた機関車    北海道の歴史,北海道の文化,北海道文化財保護協会,http://turiyamafumi.kitaguni.tv/

  

Posted by 釣山 史 at 00:26Comments(0)鉄の部屋(軌道・鉄道)