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2008年10月20日

あやや、アイヌ語地名

塘路湖への旅

 先だって標茶町の塘路湖へ行って来た。第一の目的は数少ない現存する駅逓の確認であり、そしてかねてより一度は訪れてみたかった標茶町郷土館の見学である。この郷土館の建物は明治19年に釧路集治監本館として建てられた洋風建築で、同34年に廃止されるまではアトサヌプリの硫黄の採掘や釧路までの道路の開削など、囚徒を使役した。
 私の目を引いた展示物はアトサヌプリで使用された「ss SHINAGAWA」レンガであり、そして衝撃的だったのは或るアイヌ遺跡である。
 このレンガは現在もある明治8年創業、同36年設立の「品川白煉瓦会社」の製造ではないかと考えるが、この会社は明治20年代には北品川にあったと云う。
 そしてそして一番の収穫は「ウエン・エカシ」と云う遺跡の存在であり、ウエンとはアイヌ語で「悪い」「良くない」を意味し、エカシとは「長老」や「祭司」を指すものであって、このような地名は他に聞いたことがなく、アイヌ民族の方にとっては何て大胆なネーミングだろう。


ウェン・エカシ遺跡/標茶町史より












 塘路駅逓の内部











 第91回とってもレアなアイヌ語地名  北海道の歴史,北海道の文化,北海道文化財保護協会,http://turiyamafumi.kitaguni.tv/   

Posted by 釣山 史 at 21:58Comments(0)トピック