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2008年03月20日

わたしの旅100選(シブノツナイとモヨロ遺跡)

~集え、温故知新!2                                       
                                                         モヨロ遺跡
 今から7年まえに紋別市で「歴史地理学会」が開催されて、湧別町のシブノツナイ竪穴住居址と川西遺跡を巡検した。このとき学生達だけではなく、先生方も皆、ボコボコと住居址が続く内地では見られない原風景に只々感動していた。地元民の私にとっては常呂河口にしろオムサロにしろ、鈍感となり、当りまえに感じてしまう。
 そして平成17年には文化庁によって、「旅」を通じて日本の歴史と文化を知ろうと云う「わたしの旅百選」が選定され、道内でもこの地域を含む次の6つが選定された。


 1.世界自然遺産「知床」を訪ねて
 2.開拓史のシンボルマーク(★)を探せ!
  ~北海道の開拓歴史を学ぶ旅~
 3.小樽発”鰊漁場の跡”をたずねる旅
 4.北の大地への感謝と祈り~縄文文化・アイヌ文化への旅
 5.旧石器時代を体験する旅・オホーツクの古代遺跡を訪ねて
 6.屋根のない博物館「そらち炭鉱回廊」を行く

 北見の遺跡をたづねて 後藤寿一(蝦夷往来/昭和7年)抜粋
 さて、この3月15日に遠軽町で「はまなす財団」主催の「オホーツクの古代遺跡と路、川、海を連携した地域振興の可能性をさぐる」と題した「オホーツク地域観光振興シンポジウム」が開催された。東京大学名誉教授の藤本強さんの基調講演の後、北海道埋蔵文化財センターの畑宏明さんほかにより、「北海道遺産を活用した観光振興とまちづくり」、「オホーツク観光の連携のあり方について」が熱く語られた。
 今また、北海道では「世界遺産(文化遺産)」として常呂遺跡や標津遺跡群などからなる「北海道東部の窪みで残る大規模竪穴住居跡群」の指定を推し進めようとしている。そうして、ここは懐に知床国立公園を抱いてラムサール登録の「濤沸湖」や「野付半島・野付湾」ほかの湖沼群が連なる自然豊かな地域でもある。
 ちょうど10年まえの網走市でのオホーツク人を題材とした「ANAオホーツク歴史シンポジウム」では「オホーツク歴史浪漫と古代遺跡を巡る3日、4日」ツアーに東京・大阪ほかから50人が参加し、シンポジウム全体では400人以上の歴史ファンが集まった。それは文化を活用した、これからの「目的のある、こだわりを持った旅」の斬新的な試みだったと思う。
 まずは地元民が郷土を深く理解し、あらためて見つめ直すことが重要であり、そして、そのイイきっかけとなるだろう。

 
シブノツナイ遺跡の住居址群










オムサロ遺跡公園、遺跡から望むオホーツク海

第37回文化活動(関連/第44回、第56回)


北海道の歴史,北海道の文化,北海道文化財保護協会,http://turiyamafumi.kitaguni.tv/
  

Posted by 釣山 史 at 14:14Comments(0)持論、討論